NEWS

特定少年って何?実名報道や飲酒に関する少年や成人との違いを調査!

いかがお過ごしでしょうか?coです。

改正少年法が可決、成立したというニュースが流れました。

そこで現れたのが特定少年
なんだそりゃ?!

その他にも逆送、虞犯など聞いた事もない言葉のオンパレードで何のことやらよく分かりませんでした。

そんな中、目を惹いたのが実名報道の解禁

これは意味は分かりますが、少年法と実名報道っていうのがこれまでかけ離れていたのでちょっと意外に思いました。

と、謎が満載でしたので特定少年や実名報道、それに絡む飲酒や喫煙などの年齢的な縛りをあれこれ調査してみたいと思います。

スポンサードリンク

特定少年とは?

特定少年とは少年法上の18歳と19歳のこと。

少年法は20歳未満の人に対して適用されますが、その中で18歳と19歳はいわば特別枠となりました。

何故そんなややこしいことになったかというと、2022年4月1日から成人の年齢が18歳に引き下げられることが決定しているからです。

民法上18歳以上は成人となるのに刑法上は少年として扱うのはおかしいということで、18歳以上は少年法の適用外としようとしたのですが、反対する層がいて結論が出ず3年の年月を費やしてなんとか出した結論がこれ。

18歳と19歳は少年でも成人でもない特別な存在ということですね。

そしてこの少年法の改正も2022年4月1日からです。

少年との違い

特定少年は今まで少年として扱われていたので、当然成人に適用される刑法とは異なりますが、少年としての扱いから微妙に変更点が出来ました。
そのうちの注目した点を挙げておきます。

そりゃ、特別枠がわざわざ用意されたんですから当たり前っちゃ当たり前ですよね。

実名報道

まず、一番大きいというか世の中的に注目されるのはこれです。
実名報道が解禁になるということです。

実名報道に関しては、以前から賛否両論あります。

つい最近も、犯人は19歳の未成年だったため匿名で、被害者は実名。
その被害者の方が性風俗関係の職業だったため、色々な議論が巻き起こりました。

職業に対する偏見を持ってはいけないなどと正論を振りかざす人もいたようですが、プライベートなことを知られたくない場合もあります。
実名で報道されてしまったために、SNSなどを探り出し面白おかしく騒ぎ立てる人もいたようで...。

ご本人は故人となられたとしても、ご家族などがいらっしゃったら好奇の目にさらされるのは耐えがたいことだと思います。

法改正が行われた後だったら今回の場合、犯人も実名報道されていたわけですがタイミング的に間に合いませんでした。
犯人がそのことを知っていたかどうかは分かりませんが。

これまで、確信犯的に犯罪を犯す少年の中には「未成年だから顔も名前もバレない」と法律を悪用して平気な人間もいたので、これは大きな犯罪抑止力となるんじゃないかと思います。

いや、そういう事をいうやつらには全く堪えないかも...。

虞犯対象外

少年法では「罪を犯すかもしれない」少年にも必要な処分がされていましたが、特定少年は「罪を犯した人」だけが処分されることになりました。

これは、なんというかあんまり良いことではないですね。
これまでの法律なら起きなかったかもしれない犯罪が起きてしまうということになるかもしれないんですよね。

なんかもうちょっとうまい仕組みを考えられなかったんでしょうか。

逆送対象の拡大

逆送=検察官送致だそうです。

逆送
家庭裁判所(家裁)が検察から送致された少年を調査した結果、刑事処分を相当として検察に送致すること(少年法第20条第1項)。
出典:Wikipedia

少年が犯した犯罪はすべて家庭裁判所に送られ、調査ののち処分が決められていましたが、凶悪事件については成人と同じように刑事責任を問われる検察官送致がされていました。

これまでは被害者を死亡させた場合だけ検察官に差し戻しをしていたのが、新たに1年以上の懲役・禁固刑に相当する強盗や強制性交、放火等にも対象となりました。

これは成人と同じ対応だそうです。

というか、強制性交や放火は少年だったらちゃんと処罰されてなかったってことですか?
恐ろしすぎるんですけど...。

その他の少年の定義

特定少年?なんじゃ、そりゃ??て思ったんですが、〇〇少年っていうのは他にもあるんですね。
今回初めて知りました。

少年法の対象となる〇〇少年なのですが、以下の3つがあります。

  1. 犯罪少年:罪を犯して警察に検挙された14歳以上20歳未満の少年
    出典:コトバンク
  2. 触法少年:14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
    出典:コトバンク
  3. 虞犯少年:性格,環境に照らして,将来罪を犯し,または刑罰法令に触れる行為をするおそれのある少年
    出典:コトバンク

ちなみに虞犯少年の「虞」は「恐れ」と同じ意味です。
悪いことが起こるのでは?という心配や懸念を表す言葉だそうで、虞犯少年はまさに文字通りの意味ということです。

特定少年の実名報道

前の項目でもちらっと書いたんですが、世間的にも一番注目度が高いであろう実名報道についてもう少し深堀したいと思います。

少年・成人との違い

◆少年法:刑事裁判になった場合も、氏名・年齢・職業・住所の報道は出来ません。
容姿など個人を特定できるような情報を漏らすことは完全に禁止です。
刑期中だけでなく、刑期を終了し成人になっていても厳禁です。

過去にこれを破って実名報道をしたマスコミが訴訟沙汰になったこともあります。

◆成人:被疑者や被告人は捜査の段階でも起訴の時点でも、実名・顔写真入りで実名報道がされています。
大まかな住所も公表されたりするので、近所の人なら個人が確実に特定できるようになっています。

◆特定少年:起訴された場合は実名報道が出来るようになりました。

スポンサードリンク

特定少年の飲酒

この少年でも成人でもない特別な存在の特定少年なのですが、その他にもなにか特別な扱いがされているのかと思い、調べてみました。

特に疑問に思ったのが、お酒とかたばこがOKになる年齢です。

少年・成人との違い

2022年3月31日まで

  • 成人(20歳以上)
    選挙権アリ
    お酒・たばこ ⇒ OK

2022年4月1日から

  • 成人(20歳以上)
    選挙権アリ
    お酒・たばこ ⇒ OK
  • 成人(18歳以上)
    選挙権アリ
    お酒・たばこ ⇒ NG
  • 特定少年(18,19歳)
    選挙権アリ
    お酒・たばこ ⇒ NG

特定少年の矛盾

調べれば調べるほどなんだか釈然としないんです。

選挙権は18歳からで、2022年4月からは成人も18歳からなのに、なぜ、18歳と19歳は特別枠なんだろうかと。

18歳はまだ高校生ということもあり得るかもしれませんが、19歳って普通でいうと高校を卒業して大学生か社会人です。

独り暮らしをしていたり、お金を稼いでいれば税金も払うことになるのでもう立派な大人だと思うんですよね。
なのに、まだ少年法で守られるっていうのはなんか矛盾してませんかね?

別にこれまでだって20歳になったからって、ある日突然大人になるって訳でもなく、一応の決まりとして年齢が区切られていただけだと思うので、それが18歳になるなら犯罪に対する考え方も改めればよいと思うのです。

2016年に公職選挙法が改正されて、選挙権の年齢が18歳に引き下げられました。

その時は、若者に政治参加してもらおう!若者の声を反映させよう!ということと別に世界を見渡した時に、ほとんどの国が20歳未満に選挙権が与えられていることも理由の一つとなったようです。

諸外国の90%近くが18歳以上に選挙権があり、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダなどの先進国が含まれていることが大きかったようです。

そして同じく、これらの国の多くは18歳以上を成人として考え、刑法上も成人として扱っています。

先進国の多くが18歳以上に選挙権があるから、日本も18歳以上に選挙権を与えよう!成人も18歳以上にしよう!
だって大人なんだから。

っていってたはずが、

18歳と19歳は罪を犯しても少年法で扱おう!
だってまだ子供だもの。

っておかしくないですか?

少年法等の一部を改正する法律案要綱

三政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定及び民法の一部を改正する法律による改正後の規定の施行の状況並びにこれらの規定の施行後の社会情勢及び国民の意識の変化等を踏まえ、罪を犯した十八歳以上二十歳未満の者に係る事件の手続及び処分並びにその者に対する処遇に関する制度の在り方等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。(附則第八条関係)

 

少年法の特定少年に関することで↑こんなことが書いてあります。
なんかよく分からない文章ですが、要約すると

5年後に社会情勢や国民の意識の変化を見て、制度の見直しを検討するってことですよね?

なんで5年後?
今の意見は反映されないの?と思ってしまいました。

このニュースに対するコメントやSNSなどを見ていても、ほとんどが「18歳が成人なら、罪を犯した18歳も成人と同じように扱うべき」というものです。

18,19歳に少年法を適用しろって言ってるのって、弁護士だけじゃないんですかね?

まあ、すべてのコメントに目を通せるわけもなく、特定少年に賛成している人をわたしが見つけられていないだけかもしれないんですけど。

2020年1月に少年犯罪被害者遺族団体が法務省に意見書を提出しているそうです。
「民法上では18歳が成人なのに少年法の適用年齢がそのままであるのは理不尽」という旨のものだそうです。

100歩譲って、所詮yahooやTwitterのコメントなんて匿名だし、そんなもの相手にしない。ってことになっていたとしても、被害者の声を無視ってどうよ?って思います。

なんで加害者ファーストなのかと。

少年法適用年齢を18歳に引き下げることに反対している弁護士の方々の意見の一つに、今の制度が正しく機能しているから。
刑務所ではなく、少年院で過ごした犯罪少年の再犯率は低いから。

という主旨のものがあったんですが、これまたなんじゃ、そりゃ?って感じですよね。

刑務所だとまた犯罪を犯すけど、少年院だともう罪を犯さない。っていうなら、見直すべきは刑務所の在り方であって、年齢の問題じゃないと思います。

少年院のやり方が上手くいってるならそのやり方を刑務所でも出来るように変えていく方が有効なんじゃないのと。

少年院だろうと刑務所だろうと、また犯罪者になる人はなるし、ならない人はならないです。
そんなこと言ってたら、成人は全員再犯することになってしまうじゃないか。

2003年に起きた熊谷男女4人殺傷事件という未成年が元凶の恐ろしい事件ですが、実刑判決を受けた女は2002年に児童自立支援施設に入所していたそうです。
刑務所に行ってたわけではなく、再犯率の低い施設にいたようですが信じられないような冷酷な神経で大人を操っておぞましい事件を起こしています。

再び罪を犯すかどうかって結局本人の資質の問題ですよね。
それを作り上げたのは親や周りの環境のせいかもしれませんが、19歳までなら更生させられる、20歳以上ならもうダメってもんじゃないです。

それなら、民法上18歳以上が成人なら刑法上も成人として扱うべきです。
ダブルスタンダードなんておかしい。って思ってる人の方が圧倒的に多いと思うですけど、なんで今回こんな制度になったんでしょうねぇ?

スポンサードリンク

特定少年って何?実名報道や飲酒に関する少年や成人との違いを調査!まとめ

ここまでの内容を...というほど内容がないんですが(笑)いちおうまとめておきます。

特定少年とは
⇒ 少年法上の18歳と19歳
⇒ 成人として裁かれるわけではないが少年法が適用されない内容もある

実名報道
⇒ 起訴された場合は実名報道が可能

飲酒や喫煙
⇒ 飲酒も喫煙も出来ない
⇒ これまで通り20歳以上

 

なんか今回はモヤモヤモヤモヤしながら記事を書いていまして、調査というより私見ばかりになってしまいました。
完全なる素人のひとりごとです。

ひとりごとといえば、ちょっと気になったのが「少年法」という言葉。
少年といえば普通は男子ですが、この法律はもちろん女子も含みます。

いかに昔はジェンダーに疎く、男尊女卑がまかり通っていたかって感じの言葉ですよね。

「Ladies and Gentlemen, Boys and Girls」が「Hello Everyone」に変わっていくこのご時世、この名称も変更する時が来たのかもしれません。

もちろん、内容も。

完全に余談ですが、この記事を書いている最中ずーーーーっとスキマスイッチの全力少年が頭の中で流れていました(笑)

最後までお付き合いいただいた方がいらっしゃったとしたら(笑)大変ありがとうございました。

では、また。
ごきげんよう。

スポンサードリンク