いかがお過ごしでしょうか?coです。
電車代変動制
ダイナミックプライシング
なんじゃ、そりゃ??って言葉が並んでいて意味が分かりませんでした。
ダイナミックプライシングという仕組みを導入して、電車代を時間によって変えるってことでした。
この仕組みが取り入れられたら電車で通勤している人はどうなるんでしょう?
会社から通勤手当が支給されていると思うんですが、ほとんどがお得な定期券代ですよね。
時間帯によって金額が変動するのなら、定期券ってどの時間帯の金額なんだろう?
ちょっと疑問に思ったので調査してみました。
今回導入を検討していて一番早く導入されそうなのが、JR東日本ということなので首都圏を元に考えていきます。
Contents
時間帯別運賃・定期代はどうなる?
定期券は「高い時間帯の運賃」を元に値段設定されると予想されます。
つまりは値上げですよね。
詳細は公表されていないので値上げの割合などは不明なのですが、乗車時間帯を細かく指定し金額を細分化するようなサービスになるとは考えにくいです。
通勤定期=一番通勤に使う時間帯の運賃 となる可能性が高そうです。
定期はどのくらい得?
そもそも、定期券ってどのくらいお得なんでしょうか?
利用距離や期間などによっても多少前後するかと思いますが、割引率は
約40%~50%
そんなに得なんですね!
知りませんでした。
毎日通勤する方はもちろん、特に6ヶ月定期は割引率が高いので週3日程度の利用でも元が取れてしまうようです。
運賃が高い時間帯・安い時間帯
運賃が高くなる時間帯=混雑する時間帯 となります。
2020年の6・7月のデータによると一番混雑するのは
6:30~7:30
平日の東京方面へ向かう場合です。
運賃が安くなる時間帯=空いている時間帯
14:00~16:00
平日の昼間や土日には割と余裕があります。
どちらも通勤に関係ない時間帯ですね。
定期より回数券の方がお得?
JRに関しては、回数券より定期券の方がお得な設定になっています。
東京メトロや私鉄各社は、使い曜日や時間帯によって金額が違う数種類の回数券が販売されているので、回数券を利用した方がお得になる場合が多いようです。
ですが、定期券の割引率が高いJRは乗車回数が少なくても定期券の方がお安く利用できます。
Suicaがお得?
定期券を利用する場合、Suicaにしておくと少しお得なようです。
Suicaのシステムではすでに混雑する時間帯(ピークタイム)と空いている時間帯(オフピークタイム)の差別化がされています。
- ピークタイムより早く改札を入ると...15ポイント
- ピークタイムの後に改札を入ると...20ポイント
ポイントによって還元されます。
月に20日出勤すると15×20日=300ポイント
1ポイント1円として使えますので、月に300円戻ってくることになります。
これを高いと考えるか安いと考えるか。
1日15円のために1時間早起きできるのか。
個人によって考え方は様々ですよね...。
ちなみにピークタイムは各路線、各駅によって差があります。
こちら、一例です。
出典:JR東日本
かなり細かく分けられています。
運賃変動制が導入されると、ピークタイムはこのすべての時間を網羅する時間帯になるんでしょうか?
こんなに幅が広かったら、お値段が高い時間帯が長くなってしまいますよねぇ。
学割の定期代はどうなる?
学割の定期も通勤定期と同じく、値上げになる場合が考えられます。
最初、「通勤」定期だけが対象なのか?と思ったんですが、良く考えたら定期って元々の運賃より〇割安いという計算ですよね?
だとすると、学割の定期だけお値段据え置きっていうのはあまり考えにくいと思うのですが。
もし変動運賃制導入当初、価格は変更せずに運用されていたとしても、運賃改定で値上がりした場合に一気に値上げされるということになるのではないでしょうか?
といっても、通学の時間帯がピークタイムだった時のことになりますけど。
通学って何時くらいなんでしょ?
二十年くらい前に、通勤電車に高校生が乗っていたなという古い記憶を元にしています(-_-;)
ダイナミックプライシングとは?
そしてこの「時間帯別運賃」の元になっているダイナミックプライシングとはなんなんでしょうか?
全く初耳だったので早速ググってみました。
企業の収益アップや混雑を緩和させるためなどに、消費者の需要と供給に応じて商品やサービスの価格を調整する戦略
こうやって書くとすごくややこしい仕組みで、知っている人だけが使っている言葉なんですが、このシステムって実は生活の中にたくさんあるということが分かりました。
知らず知らずのうちに普通に利用してるんですね。
一般的に知られているのは、ホテルや飛行機のチケットですが、他にも色々あったのでご紹介していきますね。
ダイナミックプライシングの例
JR
- え?!って感じなんですが、JRもすでに取り入れていました。
特急料金は繁忙時・通常期・閑散期でそれぞれ200円ずつ差があります。
その部分だけすでに導入されているんですね。
テーマパーク
- 東京ディズニーリゾート
平日料金・休日料金・10:30入園、12:00入園は割引 - USJ
繁忙期・閑散期により価格変動・15:00以降の入場は割引
映画館
- 曜日によって料金変動
昔から行われているが最近増えているそうです。
スポーツ
- Jリーグで取り入れられています。
人気カードの試合などがチケットの売れ行きを見て、2~3倍に値上げされたのだとか。
また、雨降りの平日は値下げなどもあるそうです。
ライブ
- エイベックスが浜崎あゆみさんのカウントライブで導入したそうです。
リアルタイムで価格が変動するそうで、先着販売だったようです。
高額転売を防ぐ効果も期待できる販売方法です。
コンビニ
- ローソンで、賞味期限が近い商品の値引きを行っているそうです。
こういうのもダイナミックプライシングっていうんですね。
食品ロスを防ぐ役に立つようなので、どんどん取り入れてほしいです。
高速バス
- 予約制の中・長距離の高速バスでは、平日は安く週末は値段が上がるという設定になっていますね。
路線バスや短距離の自由席のバスでは導入は進んでいないようです。
オンラインショップ
- Amazonは10分ごとに商品の価格が変更されています。
それで見るたびに値段が変わってたりするんですね。知らなかった...。
家電量販店
- ノジマやビックカメラで行われているそうです。
あ、あれもダイナミックプライシングって言うのか!って知らず知らずのうちに利用していたことに気付きました。
時間帯別運賃・導入している国
日本では国土交通省の認可を受けるため、時間帯別運賃の導入には時間がかかりそうです。
海外では時間帯別やキャンセルの有無などにより、鉄道のダイナミックプライシングが取り入れられているようです。
ロシア
1時間単位や、多い時には数分単位で運賃が変わるようです。
日本でも有名なシベリア鉄道では、料金が大幅に変化するので注意が必要だと旅行者にお知らせされているようです。
インド
長距離特急料金に、予約席が10%埋まるごとに10%運賃が上昇するという制度がとられているようです。
ヨーロッパ
同一の列車の中でも
割引率が高いが、予約の変更やキャンセルが出来ない席
割引率が低く、予約変更やキャンセルが出来る席
通常料金で変更やキャンセルが出来る席
といった区別があるそうです。
シンガポール
ピークタイムの7:45までに改札を通った人の運賃が割り引かれる制度があるそうです。
ロンドン
SuicaのようなOysterというカードがあり、紙の切符の半額になります。
ピークタイム(6:30~9:30 16:00~19:00)とそれ以外のオフピークタイムでは40%ほど運賃に差があります。
時間帯別運賃・メリット&デメリット
時間帯別運賃の導入には、「満員電車の解消」という大きな目的があります。
現状では新型コロナウイルスの感染防止のためというのが大きいですよね。
あのギューギュー詰めの状態で、誰か一人でも感染者がいたらかなりの確率でクラスターが発生してしまう可能性があります。
また、JRのコスト削減のためでもあります。
ラッシュ時には駅員さんを通常より多く配置する必要がありますし、乗降に時間がかかるので通常よりも列車運行の間隔が長くなったりします。
じゃあ、時間帯別運賃を導入したらみんながハッピーかというとそういう訳でもないところがつらいんですよね。
メリットを感じる人もいればデメリットを受ける人もいます。
それぞれどういう人か見ていきましょう。
メリットのある人
一言でいえば、空いた電車に乗れる人にはメリットがありますよね。
この制度は運賃に差をつけることによって、混雑する時間帯の利用者を減らそうとするものです。
値上げされるから...と空いた時間帯の電車に変更する人やテレワークに切り替えるも出てくるはずです。というか出てこないと困りますよね。
交通費が会社から支給されていたり、そもそもそれほど交通費を気にせずに暮らしている人なんかからすれば、今まで満員だった電車が少し余裕のある状態になるのでとてもラッキーなことです。
もしくは、お買い物や通院など、比較的時間の融通がきく人は空いている時間=運賃の安い時間を狙って乗ればよくなるのでこの人たちにもメリットがあります。
デメリットのある人
一番デメリットを感じる人というと、やっぱり交通費を自分で支払っている人だと思います。
派遣会社の多くは時給に交通費を含めていたりするので、交通費が上がれば必然的に時給が下がることになります。
また、通勤定期代が上がることによって金額に上限を付け、超えた分は自己負担となる企業も出てくるかもしれません。
新型コロナウイルスの感染予防対策としてテレワークが推奨され、勤務日数が減っているために定期代を支給しない企業も増えてきています。
今後まだまだ感染拡大が続くようであれば、より一層テレワークや在宅勤務が増えてそういう会社がどんどん出てきそうです。
運賃が安い時間帯に出勤すればいい。なんて言ってもみんながみんな時差出勤できるわけではありません。
自分の希望で出勤時間が決められるなら、そもそも満員電車なんて存在しないはずなんですから。
ということは、結局いつも乗っている電車の乗車率は大して減らず、運賃だけが上がるなんてことになるかもしれません。
行きたくもない会社に感染のリスクをおして満員電車で出勤しているのに、交通費が自腹なんてことになったらやってられませんよねぇ...。
時間帯別運賃・定期代は値上げになるかも!ダイナミックプライシングって何?まとめ
というわけで、ここまで時間帯別運賃とその元になっているダイナミックプライシングについていろいろと考えてきました。
ここまでの内容を簡単にまとめておきます。
時間帯別運賃が導入されると定期代は値上げの可能性大
ダイナミックプライシングとは
企業の収益アップや混雑を緩和させるためなどに、消費者の需要と供給に応じて商品やサービスの価格を調整する戦略
そもそもこの制度はいつから導入されるんでしょうか?
本来、国土交通省の認可が必要な制度などは実施までに10年ほどの時間が必要だそうです。
ですが、そんなこと言っていたら「密を避ける」っていう大きな目標は達成しないまま終わりそうですよね?
ってか、そんなにいつまでもコロナが続くなんてもってのほか。
今年中は無理でも来年には消滅してもらわないと!
早く実現しないと、JRさんの収益アップのためだけの制度になってしまいますよ!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
では、また。
ごきげんよう。